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思考の整理学 外山滋比古 感想

スキルを本で学ぶ

らくだ読書感想文 #2

今回は思考の整理学について、感想文を書いていきたいと思います。

本書ですが、わたくし、すてっぷらくだが大学生のころ、「東大・京大生から最も多く読まれた本」という帯がついていました。

今も本屋で似たような帯を見かけましたので、やっぱり名作ってのは時代が変わってもそうそう変わることがないということでしょう。

著者について

著者:外山 滋比古(とやま しげひこ)

1923年11月3日-2020年7月30日
生東京文理科大学英文科卒業。お茶の水女子大学名誉教授。

専門の英文学にとどまらず、言語学・修辞学・教育学などで業績を上げる。言葉のまとまった意味は、視覚に認められる現象と同じような作用によると考えた『修辞的残像』(1961年)を出発点として、著書に本書である思考の生理学、「読み」の整理学、知的創造のヒント 等多数。

思考の整理学 要点

本書は、そこまでボリュームのある本ではなく、比較的スリムです。
しかし内容に関しては、ものを考える上で大切にすべきことが凝縮されています
私も、何度も読み返しては、「あぁ、そうだな。そうするべきだな」って考えさせられる本となっています。

なので、「要約しようにも、全部大事なので要約しようががありません!」
というのが正直なところですが(笑)、私が厳選して押さえておきべき要点、及び感想をお伝えしたいと思います。

【要点】
①グライダー型人間ではなく、飛翔型人間になろう

②アイディアは寝かせて風化させよう

③アイディアにおける触媒について

④セレンディピティの重要性

グライダー型人間ではなく、飛翔型人間になろう

まず、グライダー型人間、飛翔型人間の定義ですが、、、

グライダー型人間
指示待ち人間。材料を与えられないと考えることができない。自由に考えることができない人。風を受けて飛ぶことができることができるが、自身の考え・思考(エンジン)で飛ぶわけではない。

飛翔型人間
グライダー型人間の対極。自身で考えることができ主体的。

以上になります。
著者は、現代日本では、グライダー型人間が量産されており、その原因は、自身の考えやアイディアの出し方を蔑ろにする日本型教育の弊害と論じています。
確かに日本は和を重んじるあまり、極端な人を嫌う気がありますね。「出る杭は打たれる」というような言葉もありますし。

本書では、自由に考えることの大切さ、自身で考える為の能力=エンジンを育てていこうと読者に伝えています。

アイディアを寝かせることの重要性

本章では、「風化」がキーワードになっています。

風化とは、「岩石が長いあいだ空気にさらされてくずれ、土になる現象」ですが、
「アイディアにおいて、その現象を活用しましょう!」というのが著者が伝えたいことです。

どういう意味(・・? ・・・・というのが聞こえてきそうですね(笑)

例えば、「夜ラブレターを書くな」ってよく言われますよね。
夜疲れ切った思考でラブレターを書くと、朝、頭が整理された状態で読み直すと、赤面するような内容が書かれているという話です。(今は手紙を書く時代ではないか。。。)

アイディアも同じで、生まれてくるアイディアは筋がいい物もあれば、悪い物あります。
これらを厳選するために、一旦「寝かせましょう」と読者に伝えています。

一旦アイディアをメモし、寝かせて、後日確認してみると、大したこともないアイディアであることに気づきます。それらを篩にかけ続けていく(=風化させる)ことで、本当に良いアイディアが厳選されていくというお話です。

古典も同じですね。何年もかけて有象無象の本の中で生き残ってきたものというのは、本当にいい本に決まっています。きっと本書も100年後の世界でも読み継がれていくのでしょう。

アイディアにおける触媒について

自身のアイディアを考えていく重要性(飛翔型人間)、アイディアを厳選していく術(風化)はわかりました。

では、どうやってアイディアを考えていけばよいのでしょう?( ,,`・ω・´)ンンン?

そこで著者は、「触媒」をキーワードとしています。

触媒とは、「化学反応の際に、それ自身は変化せず、他の物質の反応速度に影響する働きをする物質」を指します。

本書では、それを「個性」と紐付けています。

物を考えていくうえで、何かしらの題材やヒントがあり、自身の個性という触媒を当てることで新たな価値を見出していくことで、唯一無二のものができる。
その為、「自身の個性を磨いていきましょう」と自身と読者に伝えています。

ただ気を付けないといけないのは、個性=触媒というところです。
改めて、触媒の定義ですが、、

「化学反応の際に、それ自身は変化せず、他の物質の反応速度に影響する働きをする物質」

つまり個性から考えやアイディアそのものが生まれていくのではなく、手助けをする役目となるもの
ということになります。

この考えを怠り、自分の主義主張を前面に押し出しても、いい考えは生まれない

と読者に伝えています。

セレンディピティ

最後にセレンディピティについて説明します。

セレンディピティので意義ですが、、
「思いもよらなかった偶然がもたらす幸運を意味する言葉」と定義されています。

思考法とどのように紐付くのでしょうか?

例えば、今までの人生で以下のようなことはなかったでしょうか。

・散歩しているとアイディアが生まれてきた。
・夜眠ろうとしたときに、アイディアが生まれてきた。

このように、別のことをしていて、ひょっこり思いがけない時に考えが浮かぶこと、本書ではそれをセレンディピティと言っています。

そして、このような思いがけない時に生まれるアイディアが馬鹿にできないため、しっかりメモできるようにしておきましょうとアドバイスしています。

思考の整理学 まとめ

①自身でアイディアを生み出していく飛翔型人間になろう!

②良質なアイディアを厳選するために、「風化」を利用しよう!

③アイディアを生み出す「触媒」として自身の個性を活かしていこう!

④思いがけない「セレンディピティ」を大切にし、メモを取れるようにしよう!

いかがだったでしょうか?
本書は、私がまとめた内容以外にも、思考を行う上でアドバイスになることを、まだまだたくさん伝えてくれています。

もし興味が湧いていただいたのであれば、ぜひ本書を購入して、読んでいただければと思います。

今日はこれまで!



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名前:すてっぷらくだ

愛知県在住の商社マン

座右の銘:”コツコツ勝つコツ”

投資運用歴:15年以上。サイドFIRE達成

中小企業診断士の資格獲得を目指して日々奮闘中!

試験の奮闘日記や、商社マン視点からビジネス、生活の役に立ちそうな情報を実体験を通して書いていきます。

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