CF(キャッシュフロー)分析を覚える!設備投資編

中小企業診断士試験奮闘記

中小企業診断士奮闘記#9

前回CF分析を説明しました。

「しっかり理解したぜ!これで中小企業診断士2次試験の問題も余裕のよっちゃん!」

・・・そう思ったのは一瞬の出来事。参考書を解いていったのですが、「あれ?何でこうなるんだっけ?」と思うことが多々ありました。。。
そこでわたくし、すてっぷらくだが苦戦した点を紹介、解答方法を説明していきたいと思います。

アドセンス

設備投資の経済性分析

中小企業診断士二次試験では、営業CF, 財務CF, 投資CFの算出とは別に、CFを用いて設備投資を行うことによる経済合理性を算出する問題が頻出します。
ここで覚えておきたい営業収入、支出から算出されるCF公式を二つ紹介します。

①CF = (営業収入-営業支出)×(1-t)+減価償却費×t
②CF = 営業利益×(1-t)+減価償却費
 *t=実効税率

以上になります。この公式を使って、簡単な問題を解いてみましょう。

問題1: 営業収入350, 営業支出200, 減価償却費100、実効税率30%の時のキャッシュフローを求めよ。

この場合は、公式①を使用すれば、簡単ですね。
答えは,,

CF=(350-200)×0.7+100×0.3
=135

この場合は簡単ですね。それでは次に、有形固定資産の売却が発生した場合を考えてみましょう。

問題2: 営業収入350, 営業支出200, 減価償却費100、設備売却収入20(売却時簿価30)、実効税率30%の時のキャッシュフローを求めよ。

こちらも基本的には、公式①+αを使えば問題を解くことができます。先に答えをお伝えすると以下の通りです。

CF=(350-200)×0.7 + 100×0.3+20 +(30-20)×0.3
=135+20+3
=158

んんんんん?( ,,`・ω・´)ンンン? これはどういうことだろう。

「設備売却収入の20に対してはなぜ税率を掛けないのだろう?」
「売却収入と簿価を引いて、税率をかけたのはなに?」

このような疑問を持った方はいらっしゃるのではないでしょうか?まさに私がそうでした。

ではこちらを解説していきます。

解説:設備売却の位置づけ

それでは、まずは改めて営業収入と減価償却費で算出するCFの公式を見ていきましょう。

CF = (営業収入-営業支出)×(1-t)+減価償却費×t

こちらの営業収入と支出の差額には確かに税率を払った金額を算出していますね。
こちらですが、営業の収入出なので、PLに紐付いた項目になります。その為、実際に企業の手元に残るCFは税金を差し引いた金額になりますよね。

一方、設備売却収入ですが、こちらは直接的にPLには紐付きません。
なぜなら設備売却の収入が20だとしても、帳簿価格が30であれば損失として▲10発生します。
税金の支払い額は、PLの収益にリンクしますので、▲10×30%=▲6となるわけです。
もちろん、今回は有形固定資産売却になりますので、税金は▲6分減額されます。

そのため、設備売却のCFは、20 +(30-20)×0.3と計算できるわけです。

いかがでしょうか?キャッシュフローの計算は、個人的にわかり辛く、混乱しやすい問題だと思っています。
しっかり勉強して、本番に挑みましょう!

今日はこれまで!

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